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2006年05月の記事一覧
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ダイヤモンドは宝石? 
2006.05.30.Tue / 00:35 
20060530003331

業者のお客さんからダイヤモンドの商談をいただいていた。

1.6ctのEカラー、VVS1でカットはVG。

ちょうど1ctと2ctの間くらいの石だから、なかなか見つからなかった。

電話が鳴り続ける。

あきらめかえていたその時、一本の幸運な電話があった。

なんと、石が見つかった。

『値段はいくらですか?』

『○△□/ct』

なかなかグッドプライスだ!

『とりあえず、石はおさえたから!1本商談が終わったあとに商談予約出来るから!』

『その商談のあとに予約いれておいたから!』

うーん、なんと幸運!

すぐに業者さんへ電話した。

『石みつかりましたよ。日本になかなかなかった石がありましたよ。』

『じゃあ石をすぐにおさえてほしい!』

『O.K.です。今日の午後に先に商談一本ありますから、その後になりますけど・・・』

『その後になりますか?』

『はい、買われるのだったら今おさえますけど、まだわからないですよねぇ〜その後になりますけど・・・』

若干不安が残るものの、四日探して見つからなかった石だし、石を見ないとそう簡単にも商談の決まる石でないからおそらく大丈夫だろう・・・

それからしばらくして、ちょうど三万円くらいの色石を探している別のお客さんから電話があった。

こういうときには、次から次へと商談が入ってきたりするものだ。

石のサイズにこだわったお客さんで、色やテリもこだわって聞いてこられている。

値段は安くても、親切ていねいがモットー!

話に熱がはいります。

途中にキャッチホンがはいる。

こだわりの話に熱が入ってしまって、キャッチホン切り替える前に、音が途絶えた。

こだわりの石の商談が佳境をむかえたとき、もういちどキャッチホンが入る。

さすがに、二回目なので目の前のお客さんに石を送るむねを伝えて、キャッチホンをきりかえた。

そしたらなんとキャッチ失敗!

ダイヤモンドの商談の相手先だった。

こちらから電話をかけてみる。

すると・・・

『さっきのダイヤモンド、電話したときに買うからと伝えたかったけど、電話つながらなかったよ。そしたら、別のところで偶然同じグレードみつかったから、それをおさえたからそっちをキャンセルしたい!』

えっ?なんて言ってるのかな?

自分の耳を疑った。

キャッチホンの合間たったわずか3分。

これで、ダイヤモンドの商談は終わってしまった。

事実だと思いたくなかった・・・

永遠の輝き、ダイヤモンド。

ひとのはなしのつながりも、いとも簡単に消えてしまう・・・

ダイヤモンドは、本当に宝石なのだろうか・・・

まだ、誰も石をみていないというのに・・・

人の話では聞いたこともあったが、まさかこの状況で自分もそうなってしまうとは・・・

これからの時代、秒刻みの早さでこんなビジネスになるのもそう遠くなさそうだ・・・

いやそんな日が近く来るに違いない!

こだわりの三万円の石はいつもより光り輝き、かすかに苦笑いをしながら指先でそううなずいていた・・・
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間違いだらけの宝石の見方〜その二〜 
2006.05.21.Sun / 23:11 
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一般的に宝石の内包物は耐久性に影響があるのかどうか?

これは、一概にはいえない。

たとえ石の内包物がまあまああったとしても、それが石の耐久性に影響をおよぼすものであるとは決していえない。

肝心なのは程度の問題だ。

その石の特徴がどのような状態であるのかによって、石の耐久性に影響があるのかどうかが判断される。

これが正解だ。

石内部のものが、石の耐久性に影響のあるものは、クラックといわれる石の割れが、石内部にある場合だ。

クラックの入っている石はさわらないこと。

クラックひとつにしても、クラックが広がる可能性のある石とそのクラックが耐久性に影響をおよぼす可能性の低い石とがある。

万が一、クラックのある石を手にした場合には、これを見極める必要があるだろう。

それよりもむしろ石全般の耐久性を心配するのなら、硬度6前後以下のファセットカットにされている石の種類だろう。

硬度の低いアウィン(アウイナイト)やアパタイト、ロードクロサイト(インカローズ)などのファセットカットにされた石など、これらをジュエリーとして作る場合には、特に石の耐久性に問題がある。

確かにアウィンもロードクロサイトもきれいなものは、ホントにきれいだ。

ルースでみるのなら全く問題ないだろう。

但し、これらをジュエリーにするときには、インクルージョンの状態さえも石の耐久性に問題になる可能性がある。

カボションカットでさえ注意をはらわなければいけない。

大事なことは注意深く取り扱うことだ。

また、へキカイ性のある石には、石の割れやすい方向がある。

内包物のほとんどないダイヤモンドでさえも、当たりどころが悪ければ、石が割れる可能性はある。

ダイヤモンドはモース硬度値が10であるから最もかたいと信じられているが、石の硬度とはひっかき傷に対する抵抗力のことである。

ダイヤモンドの靱性(衝撃に対する抵抗力)は翡翠よりも低いし、ダイヤモンドはへキカイ性があるから石の耐久性は必ずしも高いとはいえない。

エメラルドにもヘキカイ性がある。

結局、どんな宝石でも注意深く取り扱うことが大切なのだ。

宝石を手に入れるためには、リスクもある。

ただ宝石とは美しい。

宝石を知らずして一日をすごしているひとさえも

その言葉だけは知っている。

宝石の魅力をしらないひとがいる・・・

歴史がそうつぶやいた。

美しい宝石に出逢ったひとはこういった。

そんなに美しい宝石など少ないから

それでいいんじゃない・・・

どうやら夢のなかでもわたしの出番のようだ・・・

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間違いだらけの宝石の見方〜その一〜 
2006.05.15.Mon / 03:50 
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最近、宝石の良し悪しを間違って解釈しているひとが多い。

内包物の少ないテリのある石が優れた品質の宝石だ。

このフレーズだ。

ここまでは、いい。

そして、ここから良くある表現としては、テリのある宝石は、石の内包物が少ない。

だからいいものだと・・・

内包物という言葉がネガティブにとらわれやすいために、テリのある石が、イコール内包物が少ないものとは、ちょっとおかしい。

これでは、あまりにもテリについての認識がうすっぺらすぎる。

特にインターネットなどの画面上の宝石の画像を見ていると、あまりにもそういうテリ立ちの石が多い。

そして色あいに深みのない石ばかりが目立つ。

エメラルドで例えれば、色つやの優れた石とは、グリーンが濃く、テリ立ちの石とは、グリーンは薄い。

またルビーで例えれば、深い赤が色つやの優れた石で、ピンク系の石がテリ立ちの石だ。

色つやとテリとの相関した関係のうえに、宝石の品質の良し悪しがある。

これが正解だ。

テリのある石のなかには、インターネット上で画像にすると内包物が目立ってしまう石でも肉眼や10倍ルーペでみても石の内包物などは気にならないテリのある宝石は、実際にはいくらでもあるし、テリは少し弱くても色立ちの優れた石もいくらでもある。

石の内包物はあっても、色のすぐれたテリのある石とは、エメラルドやルビー、サファイア、アレキサンドライトなどがその代表格としてあげられる。

画像の色範囲には色の再現性に限界があるため、インターネットの画面上(RGB空間)では、特に緑や赤などの色の濃さは画像では実物のように見えるようには表現しにくい。

そのうえ画面上では、実際に宝石を肉眼や10倍ルーペでみたときよりも、インクルージョンが際立ってみえてしまうから、多くのネットショップでは、インクルージョンの少ない色の淡いテリ立ちのある石ばかりを取り扱っているのが目立つ。

エンドユーザーが画像を通して、見た目のネガティヴなイメージを受けるのをさけるために、なかには、この手のテリ立ちの宝石ばかりを推奨している宝石店もあるくらいだ。

しかしながら、これでは、宝石の一部分の魅力しかとらえていない。

宝石の魅力の深みや本質などを決して伝えようとしていないからだ。

ひとこと述べれば浅すぎる。

まあ、それはそれでもいい。

だがそれが特にいいものだと誤解をうむことようなことだけは言わないで欲しい。

もしジュエラーの端くれであるのなら・・・

全く残念な限りだ。

宝石を語る・・・

誰が何を語ってもいい。

それは、わたしをも含めて・・・

ただ、その真実は宝石だけが知っている・・・

ps-写真はサファイアやガーネットの買い付けのカラーサンプルのひとつです。

イメージ写真なので、品質をおみせしているわけではありません。(念のため)

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宝石へのこだわり 
2006.05.07.Sun / 17:22 
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共感をよぶ宝石がある。

宝石には、誰もがみて美しいと感じる宝石から、実際に手に入れたい宝石まで、ひとが共感する宝石にはさまざまなものがある。

色がよく、内包物のほとんどない宝石やカッティングのすぐれた宝石のみを自分のこだわりの宝石といってしまえば、どんなに簡単なことだろう。

そんな宝石を見せられると、ひとは見る目があると認めてくれるし、
宝石を買うのなら、この人から買いたいとも思ってくれる。

それでもいいのだが・・・

しかし、ひとが手に入れたい宝石には、こだわりの他に、値段がある。

いかにお値打ちな値段でこだわりのものを手にすることができるのか!

こうである。

わたしの場合、品質本位で、値段も安くがモットーなので、品質を二の次にして安いお値段だけでは宝石はさわらない。

ひとが安心して買えるもの。買って納得できるもの。そして安いものには特に品質にこだわる。

安いところは、品質本位で値段は努力。

ワンランク上とか生やさしいものではなくて、手にしたものをつうじて本物のジェムのよさを感じてほしいのだ。

じゃあ高価なものは?

勿論、品質にもお値段にもこだわっているのは当然であるが、これは意外にも簡単だ。

生意気かもしれないが、いいものになればなるほど、ひとが欲しいと思うところがよくわかるからだ。

いいものになればなるほど品質にもお値段にも自信がある。

どちらもわたしが、大切にしていることだ・・・

写真は、買い付けのあとのひととき。

外の夜景をみて、ただ気持ちをしずめていた・・・

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宝石の美しさとは何か? 
2006.05.04.Thu / 19:54 
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マヒとは何か?

宝石を見る目がマヒするのかと思ったひとは、ある意味それは正しいし、ある意味それは違っている。

宝石の品質を見る目が、マヒするわけではない。

宝石を見て美しいという感覚がマヒするわけだ。

なぜか?

宝石はたくさんの品質にわけられて取引が行なわれている。

この品質を比べては、そのなかでいいものを選び出す。

そうすることは確かに、より美しいものや、より綺麗なものを

探しだしていることにはかわりない。

森のなかからすぐれた木を探し出しだして庭木を用意するのと似ている・・・

森をみて木をえらぶ。

木をえらんで林をつくる。

林をみて庭に必要な木を選ぶ。

そして、これを続けていると、森の木々たちが美しいという実感がうすれてくるのだ。

自分以外のひとからみて確実に、美しいとか綺麗とか、欲しいといってもらえるものを選びだす。

いみのある宝石へのこだわりへ・・・

こうして、宝石をみる目がかわってゆく・・・

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青い色の宝石〜その一〜 
2006.05.04.Thu / 17:15 
青い色の宝石。

驚嘆というまでにはいかなかったが、かなり魅力的なロットだった。

ちょっと前にショップをリサーチしていると大した品質じゃないのに、めずらしいけど手に入りやすい価格で買える・・・

そのなかに、ひとつだけいいものがあった。

値段も高い!

そのシンボルにみせられて、群がるひとは、値段的に簡単に手に入るものを買っていく。

その店の作戦は狙い通りというところだろうか。

10代〜20代の年齢層をメインのターゲットにしているから・・・

しかし実際、石自体めずらしいというだけで、品質のたいしたことのないものばかりで、どこに魅力があるのか?

疑問ののこるところだった・・・

この石を扱うのなら、これくらいのものを手に入れないとひとはあっと驚かない。

その石とはなにか?

(写真は後日掲載)

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プロフィール

てぃびさん

Author:てぃびさん
大学を卒業後、G.I.A.G,G. (米国宝石鑑定士)を取得。
その後、大手宝飾品メーカーに入社し、ダイヤモンドの鑑定を皮切りに、海外でのカラーストーンの仕入れからジュエリーの企画、販売へと従事し、宝石にまつわるエトセトラを学ぶ。
退社後、海外の宝石のマーケットや原石の採掘現場などにおもむき宝石の買い付けや買い付けのご相談の仕事をやっています。

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